牛肉は部位によって様々な食感や味わいがあります。 特徴を知っていただくことでより美味しく召し上がっていただけます。
背中の筋肉であるロースの中で、首に近く、最も大きな部位のひとつ。キメが細かく旨味があり、適度な脂肪によって作り出される、流れるような美しい霜降りが特徴です。厚切りから薄切りまで用途の幅が広いことも人気の理由です。
おすすめの食べ方:すき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉、炒め物
背中に渡って広がるロースの真ん中に位置し、最も厚い部分。脂肪分が多く霜降りになりやすく、見栄えも華やかです。肉質は柔らかできめ細かく、肉の旨味そのものをしっかりと味わえる、まさに極上の部位。
おすすめの食べ方:ステーキ、ローストビーフ、すき焼き、しゃぶしゃぶ
英語では「beef steak」と呼ばれることもあり、ステーキ用の肉として有名な、最高部位のひとつ。サーロインは腰の上部にあたる部位で運動量が少ないため、きめ細やかな脂が上質な旨味をもたらし、極上の柔らかさを堪能できます。
おすすめの食べ方:ステーキ、ロースト、しゃぶしゃぶ、すき焼き
もも肉の中で特に柔らかな部位。もも肉といえば赤身の強い肉質が特徴ですが、ランプは適度にサシが入るため、あっさりとした脂と赤身らしい深みのある旨味が共に味わえます。脂肪分を少しだけ控えたい時にもおすすめです。
おすすめの食べ方:ステーキ、ソテー、たたき、ローストビーフ
1頭から取れるのは約2kgという希少部位。弾力のある味わいが特徴の赤身で、もも肉ながら適度な脂と濃厚な肉の質感を楽しむことができます。ランプと比べるとキメが粗く繊維がしっかりとしており、薄切りでも美しい霜降りを堪能できます。
おすすめの食べ方:焼肉、ステーキ、煮込み料理
牛の尻尾であるテールは煮込み料理に使われることが多く、旨味やコラーゲンが詰まった部位。煮込むほどに骨髄のコラーゲンがゼラチン化し、肉はトロトロに。骨ごと調理するため、骨からのダシも格別なスープが堪能できます。
おすすめの食べ方:テールスープ
『バラの王様』という異名をもち、焼肉店では「特上カルビ」として提供されることも。三角形に切り出され、バラの中でも特に美しい霜降りが特徴の、希少な高級部位。大トロのような極上の食感が魅力です。
おすすめの食べ方:焼肉
濃厚な脂肪分と、噛みごたえのあるしっかりした食感が特徴。コラーゲンを多く含み角切りや一口大に大きめにカットしてじっくり煮込むと、独特の旨味が引き出され、トロトロの食感が口の中に広がります。
おすすめの食べ方:煮込み料理、焼肉
あばら骨の間の肉で、焼肉店では「カルビ」として提供されます。粗目の肉質ではありますが、脂もしっかりと入り込んでいるので、噛めば噛むほどコクのある風味が楽しめます。じっくりと焼いて脂を落とし、ライスと一緒に召し上がっても。
おすすめの食べ方:焼肉、牛丼
バラ肉の一部でヒレに隣接しているため、バラとヒレの良いところを織り混ぜたような食感です。非常に柔らかく濃厚な脂の甘みがありながら、上品な味わい。焼肉店では「上カルビ」として提供されることも。
牛肉のなかで最も柔らかく、わずかしか取れない貴重な最高級の部位。サーロインの内側にある部位で、きめが細かく脂肪や筋がほとんどなく、しっとりとした肉質から旨味を堪能することができます。
おすすめの食べ方:ステーキ、カツレツ、ローストビーフ
ハラミは牛の横隔膜。部位的にはホルモンに分類されますが、ハラミは内臓特有のクセがなく、食感は赤身肉そのものです。さらに、普通の赤身肉と同様に旨みも味も濃い一方、脂身が少なめであっさりしていてカロリーも控えめです。
「サガリ」は「ハラミ」と同じ横隔膜のお肉なのですが、「ハラミ」は横隔膜の背中側の薄い部分、「サガリ」は肋骨側の厚い部分を指します。ハラミと比べると若干ですが、脂の量が少なくあっさりとしています。
牛肉の中で最も脂肪分が少なく、クセの少ない赤身です。肉質が均一で水分量も多いため、ローストビーフや煮込みに、また薄切りにしてヘルシーな料理にも。適度な弾力を感じさせる歯応えで、幅広い用途で活躍します。
おすすめの食べ方:ローストビーフ、煮込み料理、しゃぶしゃぶ、すき焼き
牛肉の中で最も筋肉が発達している部位。きめが粗くしっかりした肉質で脂肪が少なく旨味や甘味も感じられ、厚くカットすると心地よい歯応えに。薄切りや角切りにしてもそれぞれの食感を楽しめます。
おすすめの食べ方:煮込み料理、シチュー、スープ
牛1頭あたり約2〜3キロ程度しか取れない、非常に希少な部位です。赤身肉が多めなもも肉の中では珍しく、最もサシ(脂身)が入りやすい部位となっています。
丸い形状をしている事から「芯玉」と呼ばれ、内モモと外モモの間に位置します。きめ細かく柔らかで脂肪が少ないのが特徴。トモサンカク、シンシン、カメノコなどの総称でもありう、食べる部位によってサシや歯応えなどの違いがあります。
おすすめの食べ方:たたき、ローストビーフ、肉刺し、ユッケ
牛の肩部分にあたる部位で、もも肉に比べると霜降りの割合が多く見た目も鮮やか。肉の味は濃厚で、薄切りにするとジューシーな味わいが引き立ちます。またゼラチン質も豊富なため、煮込み料理にも合います。
おすすめの食べ方:すき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉、カレー
「幻」とも称される希少部位。一頭から数百グラムしかとれず、腕の一部で肩甲骨の内側に位置します。葉脈のようにサシが広がりとろける食感は、エキスやコラーゲンなどのゼラチン質も豊富。さっぱりとした赤身感も同時に味わえます。